成人の体内には 4〜5gの鉄があり その70%は体中に酸素をはこぶ機能鉄。
残りは 筋肉や肝臓、脾臓にたくわえられる貯蔵鉄です。
機能鉄が不足すると 体内に酸素がいきわたらなくなり
イザという時のために蓄えられていた貯蔵鉄が 不足を補うために使われます。

そして 貯蔵鉄までもが底をついてしまったら 酸欠状態、
鉄欠乏性貧血が起こり、動悸や息切れ、めまい、などの症状があらわれます。
顔色が青白くなったり 免疫力が低下したりします。

◇鉄を効率よく摂取するには
鉄は 体内で繰り返し使われたり 貧血になると
からだが危険を察知して 吸収率を高めるため
鉄の摂取量を急激に増やす必要はありませんが
女性は 生理による出血で 体外に鉄を出してしまうため
気にかけて鉄分を摂るるようにしたいものです。

◇ヘム鉄
鉄の中でも、肉・魚などの動物性食品に含まれるものは ヘム鉄と 呼ばれます。
ヘム鉄の体内への吸収率は 非ヘム鉄に比べて 6〜7倍高くなります。

◇非ヘム鉄
野菜・海藻・大豆などの植物性食品に含まれる鉄。
食物繊維や玄米などに含まれるフィチン酸、 コーヒー、緑茶、紅茶などに含まれる
タンニンによって 吸収が悪くなります。
しかし、非ヘム鉄も動物性タンパク質やビタミンCと 一緒にとることで
吸収されやすくなります。

◇ビタミンC
ビタミンCは 鉄を吸収されやすい形に変えると同時に
体内での鉄の利用を うながすという重要な役割をもっています。
食事のたびにビタミンCを多く含む野菜やくだものを とるようにしたいですね。
